福島から、全国の農地整備に変革を。〜vol.1〜
「せっかく整備した田んぼがこんな虫食い状態だったら、効率的に耕せない。なんとかなりませんか。」

しかし、今までは、基盤整備を実施するために、対象地区の農地の所有者全員から同意を得ることが求められてきました。
ここで大きな壁となるのが、「相続未登記農地(すでに亡くなった方が土地の所有者として登記されたままの農地)」。
このような農地は、世代を超えて何十人もの相続人(いまの共有者)が全国各地に散らばり、この全員から同意を得るのは困難を極めるため、最終的に対象地区から外す、という扱いが続いてきました。


一方で、遠くに住む相続人は、そもそも自分がその土地の相続人であることすら知らないなど、事実上、農地と縁が切れているケースがほとんどです。
その人たちの保護のために、地域で田んぼを意欲的に耕す人たちの利益が犠牲になる——地元の「三穂田土地改良区」で冒頭のような悲痛な声を聞いたとき、私のなかに「これはあるべき農業政策ではない」という強い思いが湧き上がってきました。
「相続人全員の同意がなくても、その土地を基盤整備の対象に入れられるようにするべきだ」。

4か月にわたる検討の末、これまで障害となっていたいくつもの論点について、それぞれ乗り越える方法があることが判明。相続人全員の同意がなくても、その土地を基盤整備の対象に入れられる道が開けつつあります。
そのうちの一つとして、整備後の最終段階で行う登記について、これまでの運用を180度変える通知が、8月21日に全国へ発出されました。私が立ち上げた勉強会の大きな成果です。
農水省、県、市、土地連といった関係者の皆さんとこの思いを共有しながら、残る論点も詰め切り、福島の地から、全国の農地整備のあり方を変えていきたいと思います。










