Report
活動報告
「世界の知の拠点」を活用できる日本へ。OECDと意見交換会を開催
更新日時:2026.05.28
先日、来日したOECDのコーマン事務総長と、自民党のOECD議員連盟で意見交換会を開催し、私は司会を務めました。

OECDを一言でいえば、「世界の知の拠点」。
何百倍という倍率の採用試験を突破した2500人を超えるエコノミスト・政策アナリストを世界中から集め、様々な分野について政策提言を行う機関(シンクタンク)です。
私もOECD事務局にアナリストとして勤務していたときには、周りのレベルの高さに圧倒され、なんとかそのなかで自分のバリューを出さなければとひたすら論文を読むなど政策研究に打ち込みました。
「国際機関」というと遠い存在に感じるかもしれませんが、実はOECDは、「教育はどうあるべきか」、「AIはどのように活用されるべきか」、「イラン危機の中で石油をどう確保するか」といった私たちの生活に直結するテーマを扱っており、
世界でもっとも有名な教育調査(PISA)を行ったり、AIの活用に関するルール(OECD AI原則)を作り上げていく場となったりしています。
また、OECDのもとに作られた国際エネルギー機関(IEA)は、エネルギー危機に備えて加盟国が戦略的に石油を備蓄する仕組みを作り、現在のイラン危機後にはその協調放出を主導するなど、各国がエネルギーを確保するために不可欠な役割を果たしています。
さらに、日本と価値観を同じくする国が加盟国となっている(中国やロシアは非加盟国)ことも、OECDの特徴です。
いわゆる同盟国・同志国との信頼関係のもとで議論ができるため、突っ込んだ内容の成果を出すことができます。
OECDがこのような重要性を持つ一方で、私は、このOECDを日本が十分に活用するために、以下の2つが必要だと感じています。
①OECDに何を期待しているかを日本として具体的に伝えること。
私が事務局職員をしているとき、内部では、日本政府からのリクエストは抽象的でわかりづらいという声も聞きました。
日本政府として政策を進めるために、OECDに何をして欲しいかを戦略的に考え、それを明確に伝える必要があります。
②OECDの研究成果や提言を実際の日本の政策にさらに活かしていくこと。
OECDは日本にとって有益な分析を行っていることも多いのですが、これが日本の政策形成において十分に参照されていない(少なくとも国会議員まではあまり届いていない)こともあるように感じてきました。
この積極的な活用をもっと進めるべきです。
このような背景も踏まえ、今回の意見交換では、日本の政治家がOECDに期待していることを率直に伝えました。
また今後は、OECD議連で、OECDの政策分析の成果を、国会議員が直接に知るための取組みもしていきたいと思っています。
我が国は、OECDに対する第二位の資金拠出国です。
そうである以上、資金を出すだけではなく、我が国の国益のために今まで以上にこれを活用して成果も享受し、またOECDを通じて日本が国際社会に貢献していくために、OECD議連としてしっかりと活動していきたいと思います。











